平常心
- 作者: 上川徹
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2007/03/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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審判委員長も務めていた上川さんの本を読了。
本自体は、現役を引退された少し後に書かれたようで、怪我に泣かされた選手時代と、その後の審判時代を丁寧な口調で紹介している。
Jリーグができ、日本のレフリーも少しずつレベルアップし、ついにはワールドカップの舞台で認められるほどになったということは、日本のサッカーを語る上で非常に重要なことなのだけど、それほど一般的に多くを語られないのは、本当に残念。
残念ながら、自分がサッカーを見ていたのは、上川さんが引退された後ではあったが、昨年までは審判委員長としてメディアに出、より開かれたレフリー界とするべく奔走している姿がとても印象的だ。
審判委員長だった際に、会見などでは記者の厳しいコメントにも動じることなく、柔らかく、しかし的確な返しを常にしており、毎回コメントを読むのを楽しみにしていた。
実際の本人のコメントからも、自分にストイックに追い込むアスリートのような姿勢は随所に感じられる一方で、見たことに素直にジャッジをし、人との関わりもとても大事にし、サッカーというスポーツをより円滑に進めることに心を砕いていたのがよくわかる。
レフリーのレジェンドといえば、高田さん、岡田さん、西村さんとともに、上川さんの存在を忘れることはできない。